チーズ摂取がアトピー性皮膚炎やアレルギー疾患と関連するか?
ヨーロッパの931人の子どもを対象に、生後1歳6か月から6歳になるまでのチーズ摂取頻度と種類を毎年記録し、アレルギー疾患との関連を調査した。
その結果、チーズ摂取は6歳までのアトピー性皮膚炎、食物アレルギーの発症低下に明らかに関連していた。
そして、この効果は様々な種類のチーズを摂取した方が、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの発症低下に関連していた。
(OR = 0.64 [0.48-0.85] , P=0.002; OR=0.55 [0.33-0.92], P=0.02, respectively).
コメント:
アトピー性皮膚炎や食物アレルギーの発症低下に関連しているチーズは、ナチュラルチーズの方。
日本人がよく口にしているチーズはプロセスチーズ。
ナチュラルチーズは菌が生きているチーズ。
プロセスチーズは保存性と携帯性に良いが、生きた菌がいないチーズ。
論文で強調しているのは、いろいろな種類のナチュラルチーズを摂取することが、腸内微生物叢の多様性を増やすのに役立っている。
この多様性がアトピー性皮膚炎や食物アレルギーを減らすことに関連している。
多様性が少ないとアレルギー疾患が増える。いわゆる衛生仮説に通じる。
衛生仮説とは、清潔にし過ぎて微生物と接触する機会の減少がアレルギー疾患を増やすことをいう。
乳製品は卵、小麦と並んで3大アレルゲンの一つ。
チーズは乳製品なので避けられることが多かったが、ナチュラルチーズは例外。
ナチュラルチーズはアトピー性皮膚炎や食物アレルギーのリスク低下に関連する。(^^)
The protective effect of cheese consumption at 18 months on allergic diseases in the first 6 years
コメント