最近、マスクによる顔のトラブルで外来に来られる患者さんをみかけるようになりました。
単なるマスクかぶれというより、写真のようなマスク着用部位に脂漏性皮膚炎ができるんです。
脂漏性皮膚炎というのは、皮脂分泌量の多い部分にフケ様の付着物がくっついて皮膚が赤くなる疾患です。
この脂漏性皮膚炎の機序は、マラセチアという皮膚にいる常在菌が皮脂を好んで食べます。
すると皮脂が分解されて遊離脂肪酸ができます。
この遊離脂肪酸が皮膚を直接刺激して皮膚炎を起こします。
脂漏性皮膚炎はパン、麺、ご飯などの炭水化物、脂質が好きな中年男性にときどき見かけます。
頭皮がかゆくてフケが付着している中年男性の方。
毎日、シャンプーで洗ってるんだけど、頭皮のかゆみ、フケがとれないって来院されます。(^^;
一般的な治療法は外用抗菌薬や外用ステロイド薬を使用しますが、治癒はかなり難しい。
一方で、マスクによる脂漏性皮膚炎は、温度が1℃上がるごとに皮脂分泌量が10%増すようです。
この熱ごもりが脂漏性皮膚炎の原因です。
ですので、マスク脂漏性皮膚炎の対策は、熱がこもらないマスクに変えてもらうと良いようです。
マスクでも脂漏性皮膚炎ができますよ。(^^)
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