活性炭といえば、冷蔵庫内の嫌な臭いを吸着する脱臭剤を思い出しますが、ヒトの消化管内の老廃物を吸着することができます。
たとえば、腎不全末期の患者さんが活性炭(商品名:クレメジン)を内服すると透析導入する期間を2年ほど延長できます。
腎不全患者に活性炭のクレメジンを1日6g、3ヶ月間内服してもらうと、血中AGE4割~5割程度減少、炎症マーカーのMCP-1も5割減少するデータがあります。
活性炭のクレメジンは腸内の老廃物を吸着することにより腸内環境を改善することによって酸化ストレスマーカーの改善や炎症マーカーの改善が見られます。
このクレメジンは医療用医薬品ですので、医師の処方がないと買えません。
しかし、薬店でも買える活性炭があります。
それが、小林製薬のクレンジル。
当院の潰瘍性大腸炎のある患者さんが小林製薬のクレンジルを飲んでいました。
でも、今は飲んでいませんと。
理由を聞くと「これを飲むとお腹が痛くなるんです・・・ 活性炭って腸に良いんですか? 」
小林製薬のクレンジルは活性炭のほかに、下剤の成分が入っています。それでお腹が痛くなったのでした。
クレンジルの活性炭は1日0.4gしかありませんので、老廃物を吸着するといっても本当に効果あるのか? (^^;
ちなみに、クレメジンは1日6gの活性炭を内服しますから、活性炭の量がクレンジルと10倍以上違います。
最近ですと、去年、DHCさんがデトクレンズという、活性炭を販売しました。
活性炭が脚光をあぴているんでしょうね。
そのDHCさんの活性炭の量は、1日0.35g程度でした。
活性炭は体内のAGEや老廃物を減らしますが、活性炭0.35gでの効果はいかに?
眉唾か? (^^;
他のサイトみると、ダイエットに効果ありって、いうけど、活性炭の効果というより、一緒に入っている下剤や難消化性の食物線維の効果かな?・・・(^^;
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